⊂Nintendo⊃アニメ特撮任天堂総合スレ その2685

517：名無しさん必死だな[sage]：2010/09/12(日) 17:05:19 0

夜も明けぬ朝未だきの時、レスニンとサトツクは畦道を歩いていた。
仄かに張りめぐる霧が視界を妨げ、遠くまで見通すことはできない。
サトツクを狙う悪者たちに警戒しながら、そしてそれをサトツクに気取られないよう、気を張る。
辺りは静穏で、鳥の囀り以外は何も聞こえない。
サトツクの手を握り、転ばないようにゆっくりと歩を進めた。

「こんな朝早くに一体どこへいくのじゃ？」
「それは着いてからのお楽しみだ」

サトツクを真秀ろばの地へと連れて行く一心で、鄙びた畦道を進む。
大き目のドテラを這おうサトツクは何度も白い息を吐き、覚束無い様子でよちよちと歩く。
そんなサトツクの姿は何処か齷齪な小動物を彷彿とさせ、レスニンの目には可愛げに写るのだった。

これといった語り草も思い浮かばず、しばらく無言の時が流れた。
そんな静寂を破ったのは長大息をついたサトツク。
「なぁレスニン。わたしは何時になったら外の世界へ出られるのじゃ？」

つづく